小説

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『コンビニ人間』村田沙耶香

村田沙耶香さんの『信仰』がおもしろかったので、発売されてすぐの時に一度読んだ『コンビニ人間』を再読しました。芥川賞受賞作品です。 コンビニエンスストアは、音で満ちている。 小さい時から、周りの人とは違うことだらけで、不気味に思われたり、怒ら...
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『密室黄金時代の殺人』鴨崎暖炉

SNSで読了ツイートをときどき見かけていておもしろそうと思い購入。 男が殺されたのは三年前の冬のことで、それが日本で初めて起きた密室殺人事件だとされている。 まず、「密室の不解照明は、現場の不在照明と同等の価値がある」。 つまり、密室の謎が...
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『信仰』村田沙也香

SNSでおすすめされていたのを見て、図書館で借りて読みました。 村田沙耶香さんは、むかし『コンビニ人間』を読んだことがありますが、それ以来です。 表題作『信仰』のほか、SFチックな短編が収録されています。 表題作は、書き出しでまず引き込まれ...
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『恋に至る病』斜線堂有紀

阿津川辰海さんと同世代の作家さんである斜線堂有紀さんも好きです。 『君の地球が平らになりますように』がすごくおもしろかったので、他の作品も読んでみようと思い、こちらの『恋に至る病』を読みました。 「宮嶺は私のヒーローになってくれる?」 表紙...
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『すべて真夜中の恋人たち』川上未映子

川上未映子さんの『ヘヴン』が大好きです。川上さんの恋愛小説である『すべて真夜中の恋人たち』を読みました。 真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う。 書き出しが素敵すぎる。。 自宅でフリーの校閲者として仕事をしている入江冬子。 人付き...
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『名探偵は嘘をつかない』阿津川辰海

大好きな阿津川辰海さんのデビュー作です。 光文社文庫から出ているのですが、いつもパトロールしている近くの書店何軒かには置いてなくて、12月31日に書店納めとして行った丸善で発見して購入しました。 探偵が現場に着く頃には、全ては手遅れなのであ...
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『帆船軍艦の殺人』岡本好貴

2年ぶりの鮎川哲也賞受賞作品ということで読んでみました。 その日のサウサンプトンの海は赤子の寝息のように穏やかで、薄雲のベールを突き抜けた陽光が海面を宝石のように輝かせていた。 舞台は1795年、フランスとの戦争中のイギリス海軍。 この設定...
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『眼球堂の殺人』周木律

ほんタメでたくみさんが理系向けのおすすめミステリーで紹介していたのを見て購入。メフィスト賞受賞作品です。 表紙がかっこいい。サラサラの手触りも好き。 「君、バスで本なんか読んで、よく平気だな」 天才建築家驫木が建てた自宅である眼球堂という変...
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『王とサーカス』米澤穂信

2024年読了第1作品目です。2024年の読書初めは、大好きな米澤穂信さんを選びました。 誰かの祈りで目が覚める。 フリーライターの太刀洗万智は、海外旅行特集の仕事でネパールに滞在中。そんな折、王宮で国王が息子に殺害されるという事件が起こる...
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『ちぎれた鎖と光の切れ端』荒木あかね

デビュー作『此の世の果ての殺人』がおもしろかったので荒木あかねさんの新刊を読みました。 乾いた電子音が、心臓の鼓動のように規則的に繰り返されている。 デビュー作で江戸川乱歩賞を取ってしまったら、次の作品は相当プレッシャーじゃないのかなあと思...