『流浪の月』凪良ゆう

本のこと

2020年本屋大賞受賞作品。前から読みたいと思いつつ、なぜか今まで読んでなかった。もっと早く読めばよかったー。めっちゃよかったです。

文庫版出た時から何度も手に取りつつ、なんとなく後回しにしていました。

それから、裏表紙のあらすじ。申し訳ないのですが、このあらすじを読んで想像した内容と、実際の作品とのギャップがけっこうあるような。

実際の作品を読んだ印象のほうがずっとずっと良かったです。

なので、もしあらすじを見て読もうかどうか悩んでいる人がいたら、とりあえず読んでみてほしいです。絶対読んでよかったと思うので。

よく変わってると言われるけど、愛情たっぷりな家庭に育った更紗。

でもお父さんもお母さんもいなくなってしまい、おばさんの家で暮らすことになります。いろんなことが前と違いすぎて息がつまるような毎日。

そんなある日、いつものように学校帰りに公園で時間をつぶしていると、ロリコンと噂されている青年と2人きりになります。

雨の中帰ろうとしない更紗に青年・文は「うちに来る?」と声をかけます。

一人暮らしの大学生・文との生活は久しぶりに自由で楽しいものでした。更紗がいやなことは何もされなかった。でも、世間的には小児性愛者の加害者男性に連れ去られた被害者女児になってしまう。

そしてそのレッテルは一生つきまとう。

理解してもらえないなら放っておいてほしいのに、善意の人たちがわざわざ声をかけてくる。

ちゃんと説明したいのにうまく言葉が出ない。

私のからだは私のものなのに。

更紗と文の関係は、うまく説明ができないものではあるけど、お互いを大事に思って、尊重している。

本来人と人との関係ってそういうものだよなあと思いました。

「普通の」人たちからは理解されなくても、わかってくれる人が2人だけいればこれからも何とか生きていける、そんな希望も感じるラストでした。

凪良ゆうさんの作品、他のも読んでみようと思いました。

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