『イクサガミ』の続きが早く読みたい!ということで、待っている間今村翔吾先生の他の本を読んで気を紛らわせようと思って、続けて読んでいます。
Bitly
直木賞受賞作品です。
男の嘆き、女の悲鳴が町中を覆っている。
主人公の匡介は、石垣づくりの集団穴太衆飛田屋の若頭。武将に頼まれれば全国どこへでも出張して石垣を作り、城の守りを強化します。
匡介は出身地の城が攻め落ちた経験から、強固な石垣を作ることで人々の命を守りたいと思っています。
しばらくの泰平の時代の後、豊臣秀吉亡き後の覇権をめぐって徳川家康と石田三成がぶつかります。匡介は大津城に籠城することに決めた京極高次に呼ばれ、城の守りを固める仕事を受けます。
対する攻め手は毛利輝元と立花宗茂。そちらには鉄砲づくりの名手・国友衆の若頭、彦九郎がついています。矛と楯、攻めと守りの命懸けの戦い。
匡介と彦九郎はライバル同士ですが、お互いの実力を認めていて、実はどちらも自分の能力を用いて泰平の世を実現したいと願っています。
そんな二人が目の前で直接対決する場面は手に汗握るものがありました。
「飛田屋が請け負ったからには誰も死なせねえ。いくぞ!」
p77
時代小説は今まであんまり読んだことなかったし、「立花宗茂って有名?」と聞いて夫と息子に呆れられたくらい歴史の知識もないですが、すごく読みやすかったし、面白くて一気読みでした。
石垣づくりについても詳しく書かれていて興味深かった。城主・京極高次のキャラも良かったです。
感動する場面もいくつかあって胸が熱くなりました。時代小説は読み慣れてないという人にもおすすめです。
『イクサガミ天・地』のレビューはこちら。
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