2024-01

本のこと

『帆船軍艦の殺人』岡本好貴

2年ぶりの鮎川哲也賞受賞作品ということで読んでみました。 その日のサウサンプトンの海は赤子の寝息のように穏やかで、薄雲のベールを突き抜けた陽光が海面を宝石のように輝かせていた。 舞台は1795年、フランスとの戦争中のイギリス海軍。 この設定...
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『眼球堂の殺人』周木律

ほんタメでたくみさんが理系向けのおすすめミステリーで紹介していたのを見て購入。メフィスト賞受賞作品です。 表紙がかっこいい。サラサラの手触りも好き。 「君、バスで本なんか読んで、よく平気だな」 天才建築家驫木が建てた自宅である眼球堂という変...
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『王とサーカス』米澤穂信

2024年読了第1作品目です。2024年の読書初めは、大好きな米澤穂信さんを選びました。 誰かの祈りで目が覚める。 フリーライターの太刀洗万智は、海外旅行特集の仕事でネパールに滞在中。そんな折、王宮で国王が息子に殺害されるという事件が起こる...
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『ちぎれた鎖と光の切れ端』荒木あかね

デビュー作『此の世の果ての殺人』がおもしろかったので荒木あかねさんの新刊を読みました。 乾いた電子音が、心臓の鼓動のように規則的に繰り返されている。 デビュー作で江戸川乱歩賞を取ってしまったら、次の作品は相当プレッシャーじゃないのかなあと思...
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『月と蟹』道尾秀介

道尾秀介さんの作品では『カラスの親指』が好きです。そんな道尾さんの直木賞受賞作品『月と蟹』を読みました。 「カニは食ってもガニ食うなってな、昔っから言うんだ」 小学生の慎一は春也と二人の秘密の場所へ毎日遊びに行く。そこでは水の溜まりにヤドカ...
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ガリレオシリーズ⑩『透明な螺旋』東野圭吾

東野圭吾さんのガリレオシリーズ、2023年12月時点での最新刊、第10作目を読みました。 文庫化がまだされていない、唯一の作品です。 戦争が終わって丸三年が過ぎた頃、秋田県にある小さな村で、一人の女児が生まれた。 千葉県の房総沖で男性の死体...
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『アミュレットホテル』方丈貴恵

大好きな「Vtuber栞のミステリー小説カフェ」で、方丈貴恵さんと市川憂人さんが出演されている回を見て、方丈さんのお話がとてもおもしろく、小説を初めて読んでみました。 「とんだ言いがかりだ、話にならない」 舞台はアミュレットホテルという訳あ...
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『スモールワールズ』一穂ミチ

『光のとこにいてね』がおもしろかった一穂ミチさんの本を読みたくて購入。 表紙もかわいい。初回限定の特製しおりもめっちゃかわいいです。 7つの短編が収録されています。 夫婦、親子、姉弟、先輩後輩・・・ いろんな関係性の人たちの間に起こるちょっ...
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『仮面山荘殺人事件』東野圭吾

SNSで紹介されていたのを見て購入。舞台化もされているそうです。 子供の頃からの夢なの、と朋美は言った。 1990年に出版された作品ですが、私が購入したのは講談社文庫2023年12月の第107刷。凄すぎる・・・ 交通事故で亡くなった朋美の親...
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『地雷グリコ』青崎有吾

『11文字の檻』やアニメ『アンデッドガール・マーダーファルス』がおもしろくて好きになった青崎有吾さんの新作『地雷グリコ』を読みました。 高校生が、誰もが知っている遊びをベースにしたゲームで勝負する話が収録された連作短編集です。 「地雷グリコ...