『すべてがFになる』森博嗣

本のこと

第1回メフィスト賞受賞作品。

Bitly

超有名でいろんなところでおすすめされている作品で、前から読もうと思って買っていたのですが、ようやく読みました。

今は夏。彼女はそれを思い出す。

シリーズ途中になっているものがいっぱいあるのに、ここから新たなシリーズに入ってしまっていいのだろうか・・・という葛藤がありまして。

でも、ごちゃごちゃ考えずにさっさと読めばよかった、と思いました。おもしろかった。

森博嗣さんのS&Mシリーズ第1作です。大学助教授・犀川創平と、学生・西之園萌絵が登場するシリーズです。

孤島に作った研究所で隔離生活を送る天才工学博士・真賀田四季。キャンプでその孤島を訪れた犀川助教授たちは、研究所での殺人事件に遭遇してしまう。

登場人物のキャラクターがいいですね。研究所で15年も密室に閉じこもって生活していた真賀田博士も謎すぎる。

驚きの真相もさすがですが、ところどころに突然現れるおしゃれな会話に惹かれました。

僕ら研究者は、何も生産していない、無責任さだけが取り柄だからね。でも、百年、二百年さきのことを考えられるのは、僕らだけなんだよ

p81

「大丈夫です。先生こそ・・・、お疲れでしょう?」萌絵は脚を組んで言った。
「そうね、マカデミアナッツよりは、ちょっとましかな・・・」犀川は真面目な顔をして言った。
少し考えてから萌絵が言う。「マカデミアナッツ?どういう意味ですか?」
「はは、意味はないよ」犀川は言う。「意味のないジョークが、最高なんだ」

p184

綾辻行人さんの「館シリーズ」も『十角館の殺人』しか読めてないので、続きも読みたいなあと思いつつ、こちらのS&Mシリーズも少しずつ読んでいきたいです。

周木律さんの『眼球堂の殺人』もおもしろかったから「堂シリーズ」も読みたいんだけどなあ。ああ、時間が足りない!

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