『魔眼の匣の殺人』今村昌弘

本のこと

今村昌弘さんの『屍人荘の殺人』を再読してすごくおもしろかったので、同じ剣崎比留子シリーズの『魔眼の匣の殺人』を読みました。

表紙はもちろん前作に続き遠田志帆さんです!

葉村くんと比留子さんは、前作の事件の元凶となった斑目機関について調査するために、人里離れた元研究施設「魔眼の匣」を訪れます。

途中のバスで出会った高校生二人も同じ施設へ向かっていました。施設の主であるサキミという老女は、未来が予言できるらしい。

村の住人、親子連れ、バイクのガソリンがなくなって立ち寄ったライダー、オカルト雑誌のライターとともに施設へ入ると、サキミは「これから2日間で、男女が2人ずつ、4人死ぬ」という予言を告げた。

しかも村と施設を繋ぐ橋が焼け落ちてしまい、外に出られなくなってしまった中、予言通りに一人目が死亡してしまう・・・

前作よりも本が分厚くて、途中「長いな・・」と思ってしまった部分もありましたが、中盤からはラストに向けてノンストップでした。

予言は必ず当たる、というのが前提で、登場人物もそれを心から信じているうえでの連続殺人、というのがおもしろかったです。

最後の謎解きはかなりロジカルで、なるほどなーと思いながら読みました。

デビュー作であれだけ斬新で評価の高い小説を書いた今村さん。2作目もまた違った特殊設定でのこんなおもしろいミステリーが描けるなんてすごい。

デビュー作『屍人荘の殺人』のレビューはこちら。

3作目の『兇人邸の殺人』も気になります!

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