『汝、星のごとく』凪良ゆう(ちょっとネタバレあり)

本のこと

『流浪の月』がすごくよかったので、こちらの作品も読みました。

『流浪の月』で2020年本屋大賞を獲った凪良さん、この作品でも2023年本屋大賞を受賞しています。すごい。

瀬戸内の島に住む暁海と櫂。それぞれ親が頼りにならず、子供の2人が世話をしている状態。

それでも2人はお互いを愛し支え合いながら未来に向かって進もうとするのだけど、自分ではどうしようもない事情や、しがらみや、ちょっとしたすれ違いから、希望どおりには行かなくて。

それでも2人はお互いをいつもどこかで思い合って年を重ねていきました。

読んでいてきついなあ、と思う場面もたくさん。

とくに暁海が母親から離れられず進路を変えてしまうところ。

最初からヤングケアラーやんと思いながら読んでいたけど、高校の北原先生に指摘されても暁海はピンときてないようすで、実際に渦中にある当事者はこういうものなのかもなあと感じました。

私の個人的な好みなのてすが、病気が絡んでくるとちょっと物語に入り込めなくなってしまいます。

私の職業的なものもあると思うのですが。それがちょっと残念ではありました。

私は『流浪の月』のほうが好きでした。

あとはとにかく北原先生がめちゃくちゃいい人。こういう大人がいるかどうかで子供の将来が大きく変わるんだろうな。

続編というかスピンオフのような『星を編む』では、北原先生の過去とかも書かれているみたいなので、読んでみたいです。

わたしの大好きな「作家の読書道」。凪良ゆうさんの回はこちら。

作家の読書道 第214回:凪良ゆうさん|作家の読書道|WEB本の雑誌
引き離された男女のその後の時間を丁寧に描く『流浪の月』が大評判の凪良ゆうさん。も...

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