ガリレオシリーズ⑨『沈黙のパレード』東野圭吾

本のこと

ガリレオシリーズをまとめて読んでみよう企画第9弾です。

いよいよ9作目まで来ました。2023年11月時点で文庫化されているのはこの作品までです。単行本で10作目『透明な螺旋』が出ています。

3年前東京で突然行方不明になった女性の遺体が静岡のゴミ屋敷の焼け跡から見つかった。

容疑者として逮捕されたのは、23年前の少女殺害事件で草薙が逮捕したけど裁判で終始黙秘し無罪となった男だった。

そしてその男は今回の事件でも証拠不十分で釈放されてしまう。

街のパレードの日、その男が殺された。一番怪しいのは、遺体で発見された女性の父親だが、完璧なアリバイがある。男に復讐したい人はたくさんいる。果たして誰がどうやって殺したのか??

今回もとてもおもしろかったです。真相が明らかになったと思ったラスト50ページからがさらにおもしろくなりました。

これは映画向きだなと思ったら映画になってました。むしろ最初から映画化する予定だった??

本作の湯川の名言はこちらです。

「大抵の場合、実験の結果がどうなるかは学生たちもわかっている。だから彼等は、好ましい結果が出るように作業を行う。時には計器の目盛りを多めに読んだり、少なめに読んだりしながらね。それで狙いに近い結果が得られたら満足してしまい、自分たちが根本的なミスを犯していたことに気づかなかったりする。正しく実験が行われかどうかを判断するには、どんな結果が出るかなんて、知らない方がいいんだ。それと同様、パズルのピースの正体も明かさないほうがいいと僕は判断した。答えに客観性を持たせたかったというのは、そういうことだ」

p296

『容疑者Xの献身』『真夏の方程式』『沈黙のパレード』が映画化されています。いつか映画も見てみようと思います。

『容疑者Xの献身』レビューはこちら。

『真夏の方程式』のレビューはこちら。原作の中ではこれが一番好きかも。

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