本格ミステリランキング第2位受賞作。
前から読みたいと思っていてKindleのセール期間中に購入していたものを、今回ようやく読みました。
大学時代のサークル仲間で別荘に向かう途中、メンバーの一人が寄り道に誘った地下建築・方舟。
迷いながら辿り着いた一行と、近くで迷っていた矢崎一家も加わり、方舟で一晩過ごすことに。
翌朝、地震が起きて扉が岩で塞がれてしまった。地下3階からは水がどんどん浸水してくる。
そんな中、殺人事件が起きてしまう。何もしなくてもみんな死んでしまうかもしれない状況でわざわざ殺人を犯した犯人の目的は?犯人は誰?
扉を塞いだ岩をどけるためには誰か一人が犠牲になってハンドルを回す必要がある。それは犯人にやらせたいと誰もが思う。
タイムリミットは約1週間。それまでに犯人を見つけて、方舟から脱出することはできるのか??
そんなすごく特殊な状況での殺人事件です。
だけど展開がスピーディであっという間に読み進められました。
そして、みんながレビューしている最後のどんでん返し!
私もまんまと「えっ!」と声を出してしまいました。
そういうことかー。ネタバレになるので詳しくは書けないのですが、なるほどなーと思いました。
人間の冷徹さ、というかどっちが冷たいの、ということでもあるのですが。
しかし探偵役として登場した、主人公の従兄弟の翔太郎という人物は一体何者だったんだろう。
山道で変な上蓋の入り口を見つけても入らない方がいいね、絶対。
実写化されてもおもしろいんじゃないかなと思いました。
同じ作者の『十戒』も読みたいです。
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