2023年10月に読んだ本は30冊でした。
その中でとくによかったものベスト5を発表したいと思います。
第1位 『幻夏』太田愛
太田愛さんの作品をこの本で初めて読みました。3人のキャラクターもいいし、事件の背景も読んでいて涙が出そうだったし、すごくよかったです。
太田さんの他の作品も読んでみたいと思いました。
第2位 『犯罪者』太田愛
第2位も太田愛さんです。
『幻夏』ですっかり太田愛さんのファンになってしまい、次にこの『犯罪者』を読みました。
鑓水・修司・相馬の3人が登場するのは三部作になっていて、私が先に読んだ『幻夏』はその第2弾だったので、第1弾の『犯罪者』よりも先に読んでしまっていたのですが、この順番で読んでも全く問題ありませんでした。
というか、3人が出会った時にこんなことがあったのか、と感慨深く読めたので、これはこれでよかったです。
第3位 『Nのために』湊かなえ
湊かなえさんは『告白』の「イヤミス」のイメージが強くて今まであまり読んでいなかったのですが、この『Nのために』はドラマになっていたから少し見始めたらおもしろかったので、これは先に原作を読まなければ!と思って書店に買いに行った本です。
ミステリーでもありますが、それよりも登場人物がそれぞれのNを思いやる純愛を描いた物語だなあと思いました。
読み終わってからもしばらくいろいろ考えてしまって、ブログでもめずらしくネタバレありで考察(らしきもの)をしています。
第4位 『ユージニア』恩田陸
恩田陸さんは、本当に幅広い小説を書く作家さんですね。『夜のピクニック』とか『蜜蜂と遠雷』などは読んだことありましたが、ミステリーらしいミステリーは読むの初めてかも。
しかもある大量毒殺事件をいろんな人の証言からいろんな角度で見ることで徐々に全体像を明らかにしつつ、最後まで結論を明言しない。
匂わせレベルが高かったです。普段ミステリーを読む時は、伏線が回収されて犯人や動機や方法が明らかになって、あースッキリ、というのを求めて読んでいます。
でもこういう読み終わってから考える読書もおもしろいなと思いました。
第5位 『ヘヴン』川上未映子
初めて参加した読書会の課題本だったので再読しました。
いじめの描写が読んでいてつらかったけど、最後には希望もありつつ、でもコジマにとってのヘヴンはどこにあるんだろう、、、という心配も残りつつ。
ひとつの本について、自分だけじゃなくいろんな人と感想を語り合ったのが初めてだったのですが、あーなるほど、そういうふうに解釈できるのか、がたくさんあってとても楽しい経験でした。
久しぶりに純文学を読んだ気がします。
最近仕事が忙しくて、そうなると読書には純粋にエンターテイメント性を求めてわかりやすいミステリー系を読みたくなるのですが、純文学もいいなと再認識させてもらいました。
川上未映子と村上春樹との対談本を久しぶりに読んでみようかな、とか、二人に影響を与えたドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』に挑戦してみようかな、とか、これからの読書にも刺激を受けた本でした。
11月もどんな素敵な本に出会えるか、ワクワクしています。
目標は、『カラマーゾフの兄弟』読破!!
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