ガリレオシリーズ第6作目です。『容疑者Xの献身』『聖女の救済』に続く長編。
夏休みに一人で伯母たちが経営している玻璃ヶ浦の旅館で過ごすことになった小学生の恭平。湯川も仕事でその旅館に泊まっていた。同じ旅館に泊まっていた」客が海岸で死体で見つかった。事故か、殺人か・・・
またまた偶然事件に関わることになってしまった物理学者・湯川。
しかも今回は、湯川の苦手な子供との絡みもあります。
苦手とはいいつつも、子供を「子供扱い」はせず対等に話しかける湯川がいいなと思いました。
「理科嫌いは結構だ。でも覚えておくことだな。わかんないものはどうしようもない、などといっていては、いつか大きな過ちを犯すことになる」
P71
「気になる、というのは知的好奇心が刺激されていることを意味する。好奇心を放置しておくことは罪悪だ。人間が成長する最大のエネルギー源が好奇心だからな」
P262
「今回のことで君が何らかの答えを出せる日まで、私は君と一緒に同じ問題を抱え、悩み続けよう。忘れないでほしい。君はひとりぼっちじゃない」
P462
湯川の言葉は子供に向けたものでしたが、科学に対する真摯な姿勢と、優しさを感じました。
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