『かぞえきれない星の、その次の星』重松清

本のこと

Amazonのおすすめで出てきたんだったかな。表紙がかわいかったのもあり、購入。

重松清は、『流星ワゴン』とか『とんび』とか『きよしこ』とか、何冊かは読んだことあったけど、全作品追っているというほどではありませんでした。

中学校の娘が学校の読書タイムで読む本を買いたいと言った時にたまたま買った『カレーライス』がおもしろかったらしく、その次『くちぶえ番長』『ナイフ』と重松さんで攻めているので、私も読んでみたいと思っていました。

この本は、新型コロナウイルスが流行って生活が一変して、一番我慢させられたのは子どもたちだよね、ということ、みんなさみしいよね、でも僕はあなたを一人にはしない、状況はいつかきっと良くなるから、と、一人一人に優しく話しかけているかのようでした。

3年前、私の子どもは小学4年生と6年生でした。学校は一斉休校になり、学校大好きだった娘は毎日家で一人スライムを作って過ごしていました。

数か月後、ストレスがMAXになった娘は泣きながら「自分たちは仕事に行ってるのにどうして私だけ我慢して家にいないといけないの!」と叫びました。

私は病院勤務の医師であり、今は感染拡大防止が第一で、ある程度の我慢はしばらくは仕方ないと思っていましたが、この時初めて、ああ、子どもたちにとってこの生活は本当にきつくて、もしかしたら取り返しのつかないことをしてしまっているのかもしれない、と気付かされました。

息子は修学旅行に行けませんでした。学校が再開した後も、下の子の卒業までずっと給食は一人ずつ黙って食べていました。

この本を読んで、小説の「寄り添う」力を感じました。重松さんの優しい眼差しを感じました。最終章の表題作は一番心に沁みました。どこまでが著者自身のことなのかは分かりませんが、一番ストレートに著者の思いが伝わってきました。

少しずつ戻りつつある日常の中でこの本を読んだことで、大事なことをまた思い出した気がします。

子どもたちの健やかな心の成長を守ること、どんな状況でも決して忘れてはいけないと思いました。

ちなみに、娘が一番好きな重松さんの本は『くちぶえ番長』だそうです。

朝:プロテインマグケーキ
昼:月見すきやき牛丼、黒糖ほうじ茶ラテ(すき家)
おやつ:アイス、ポッキー

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